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インタビュー あの人に聞きたい!Chantal Line Carpentier, Ph.D.さん

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SDGsメールマガジン Vol.6(2014年1月9日発行)あの人に聞きたい!
一般社団法人 環境パートナーシップ会議



国連経済社会局
持続可能な開発オフィサー/メジャーグループプログラムコーディネーター
Chantal Line Carpentier, Ph.D.さん


○UN-DESA(国連社会経済局)メジャーグループコーディネーターの役割とは?
 リオプロセスの議論には、アジェンダ21に定められた9つのメジャーグループの参画が奨励されています。UNDESAには、国連側とメジャーグループを結ぶコーディネーターとして「メジャーグループプログラムコーディネーター」というポジションが設置され、各メジャーグループのOP(Organizing Partner:運営パートナー)を通じて、両社の橋渡しを行なっています。

○SDGs策定プロセスにおいて、ステークホルダーの参加はどう位置づけられているのでしょう。
 OWG開催期間中、毎朝一時間、共同議場とメジャーグループの対話の場(Morning Hearing)が設定されて、ステークホルダーからのインプットの場として機能しています。OWGは国家間の実交渉に入る前の、自由に意見を述べられる場です。メジャーグループには、この機会を活用し、積極的に意見を延べ、今後のプロセスに影響を与えて欲しいと思っています。

○SDGs策定プロセスにさまざまなステークホルダーが参加する意義とは?
 さまざまなステークホルダーが参加することが、ポスト2015年開発目標・SDGsの策定の成功要因です。リオ+20を含むリオ地球サミットからのサステナビリティ議論は主に環境系の団体の人々が牽引してきました。一方、MDGsに関する議論は、開発系の人々が牽引してきた経緯があります。現在進行中のポスト2015年開発目標/SDGsの議論には、障害者や高齢者の団体など、新たなグループが積極的にロビーし、その参画を求めています。つまり、SDGs策定は、より広く、大きな、より広いパートナーシップの構築の契機となる可能性を秘めていると言えます。

○ステークホルダー・メジャーグループの参加の現状をどうみていますか?
  現在はOWGにおいてSDGsの主要項目についての討論がなされていて、メジャーグループごとに意見を取りまとめてインプットを行なう傾向にありますが、SDGsの項目が確定した後には、メジャーグループを越えて、テーマごとにパートナーシップが構築されることが望まれます。
 また、OWGのプロセスが終了したのちのステークホルダーの参加方法について明確にされていないため、2014年2月以降のプロセスに各ステークホルダーがどのように参画すべきなのか、今後議論が活性化することでしょう。
 また、PPP(Public/Private/People)パートナーシップを構築することが重要だと思います。これについては、リオ+20では機関間のプロセスについて議論され、UN内にタスクチームが設置されています。プライベートセクター/ビジネスの存在を敵対視するのではなく、ビジネス、教育分野などのセクターを含めた対話がこれからますます重要です。

○国連として、参加の機会を増やすために力を入れている点は?
  国連会議には資金的な理由から途上国側の市民社会の参加者が少ない傾向にありますが、この格差を埋める手法のひとつとして、ソーシャルメディアの活用に期待が寄せられています。国連の会議にインターネットを介してインプットを行なうしくみは、リオ+20のプロセスら取り入れられました。Googleドキュメントといった共有ソフトも積極的に活用されています。
 実は、こういった動きは、インターネット活用に強いユースのグループから、国連側に提案されたもので、国連も彼らのアドバイスを積極的に取り入れています。彼らはインターネットが苦手な層の参加を促すために、マニュアルも作成しているそうです。

○SDGs策定への市民参加について、一言お願いします。
  CSO側から、People’s Goalsなどといった、国連の枠組みの外側で起こっているムーブメントも起こっていますが、こういったものを、国連の動きをどう結びつけていくかが課題だと思います。リオ+20でも、会議場とPeoples Summitの間には心理的距離がありました。対立ではなく、交わるような方向で対話を導いていけたらと思います。

協力:国連大学
(2013年9月採録)