本文へ

第3回非公式会合の交渉状況(5/30現在)




リオ+20第3回非公式会合・5月29、30日の交渉状況
(第3回非公式会合は5月29日~6月2日まで)

国連レポーティングサービスの情報の要点を、このページでは日本語でまとめています。
http://www.iisd.ca/vol27/enb2736e.html 
http://www.iisd.ca/vol27/enb2737e.html


前提―――――――――――――――――――――――――――――――――――
最新テキスト:
5月22日に第2回非公式会合後の、成果文書の議長案が配布された。 80 ページ。
(“Co-chair’S Text”=CST)

第3回非公式会合の2つのワーキンググループ:
【WG1】
第V章(行動とフォーローアップのための枠組み)
第VI章(実施手法)
【WG2】
第I章(序文/舞台設定)、
第II章(政治的コミットメントの更新)
第III章(SDおよびPE に関連するグリーンエコノミー)
第IV章(SDのための制度的枠組み)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――


【WG1(第V、VI章)】

◆第V章

29日、章の進め方について議論。
30日、章をまるごと削除する提案について議論。
下記のイシュー以外で、
G77:化学物質の管理のキャパシティビルディングのための資金援助を提案。
メキシコ:資源のモバイラゼーション
EU:2030年をターゲットとした国際的な廃棄物管理について提案。

各イシューの、ファシリテーション担当国:
Agriculture and food security 米国
Desertification オーストラリア
Chemicals and waste メキシコ
Oceans オーストラリア
Education EU
Mining カナダ
Water アイスランド
Climate change Barbados
Disaster risk reduction 日本
Gender ノルウェー
SIDS and other regions モナコ

貧困削減
・G77:MDGs、経済成長、社会保障、LDCsをキーにすることを提案。
・米国:持続可能、包括的で公平な経済成長に関する段落で、途上国に限らない開発の機会を提案(development opportunities for all)
・米国:社会サービス・社会保障に関する段落で、社会サービスのユニバーサルアクセスを削除

持続可能な農業・食料保障・栄養
・G77:食の権利、グローバル食料保障、地方の開発、特に女性に関する段落で、ギャップを強調し、ギャップの縮小に関する文書以外を削除。
・カナダ、韓国他:栄養、食料保障を提案。
・米国:栄養に関して国際的な定義がないことを指摘。
・オーストラリア:地方のレジリアンスを提案。
・日本:地方の開発の目的に、正の外部性(positive externalities)への貢献、自然資本の持続的な利用を追加。特に土地、水、生物多様性において。
 ニュージーランドが反対
・EU:小規模農家、特に地方の女性の、土地、市場と金融へのアクセスの改善を2020年までに達成することを提案。
 カナダ、ニュージーランド、米国が、提案が遅いこと&SDGsと内容がかぶると反対。日本はもっと議論が必要と。
・G77:農業の生産性向上のコミットメントを要求
・オーストラリア:市場経済的アプローチの重要性
・EU:2030年までに食料サイクルにおける食料が捨てられている量の削減の達成を提案。食料に関する各ゴールに、具体的な日付を決めることも提案。
・日本:Committee on Food Security(CFS) のPrinciples for Responsible Agricultural Investment(PRAI)を推奨。
・海洋資源、持続可能な漁業については、大まか合意されてきている。


・カナダ:安全な水の権利、衛生に関する段落の代替案を提案。
・G77:途上国の効率的で持続可能な水資源の管理に関する文書について保留。
・G77:水資源の国、地域、国際レベルでの協力を削除。
 米国、スイスが反対
・トルコ:水インフラの構築、管理とアップグレードの、持続可能性の重要さ。水の枯渇、洪水や干ばつを考慮する必要性。

エネルギー
・カナダ、韓国、オーストラリア、日本、ベラルース共和国が議長案に賛成。
・EU:タイトルを“持続可能なエネルギー”へ。
・EU:エネルギー、水、食料保障の密接な関連性の強調を提案。
・EU:気候変動へのエネルギー技術の影響について、気候変動を工業化前の2℃以下に押さえることを具体的にいれるよう提案。
・G77:2℃について、CBDR
・ロシア:気候変動議論に入りすぎないよう忠告
 国連「すべての人への持続可能なエネルギー」イニシアティブ
・カザフスタン:国際的な、マルチステークホルダーでのロードマップ作りを提案。
・米国:「すべての人への持続可能なエネルギー」イニシアティブの実現には、資源が必要なことをあげ、特にビジネスセクターの投資を可能にすることが必要。

交通
・G77:公害、排出量の削減の文書を削除。
・G77:クリーンな燃料、クリーンな乗り物の文書を削除。
・メキシコ:非モータライゼーションな移動の推奨。

持続可能な都市・住居
・米国:食料アクセスを追加
・G77:計画&技術的なアシストの必要性。
・EU:高齢者を考慮すること。

保健・人口
・バチカン:性と生殖に関する健康の記述の削除。

森林
・2030年までに進んでしまう森林の喪失について、Non-legally Binding Instrument on all Types of Forests(NLBI)について議論

生物多様性
・CBDで合意された文書の言葉遣いを意識する必要性。ABSなど。
・EU:2020年の愛知ターゲットの実現のための、具体的な緊急なアクションへのコミットメントをするという文書を提案。

砂漠化
・EU:土地および土壌の劣化をゼロにするための国際的なタイムラインにコミットすることを提案
・G77:国際的な科学的なアドバイザーパネルを提案。

持続可能な消費と生産(SCP)
・持続可能な消費と生産の10年計画について議論。G77は賛成。
・EU:経済成長と自然資源のディカップリング、世界中での資源利用の効率化を提案。

採鉱
・法的、制度的枠組みの重要性。
・紛争鉱物(Conflict Minerals)の流通を防ぐために業界&各ステークホルダーの参加をカナダが提案。

教育
・米国:クオリティの良い教育へのすべての人への平等な機会について、“平等(equal)”を削除
・韓国:地方を強調
・G77:先住民、ローカルコミュニティ、マイノリティーを強調。
・G77:途上国における高等教育
・米国:技術、起業、ビジネススキルのトレーニングを強調。

グリーンジョブの推進
・G77:“グリーンジョブ”をいくつかの箇所で削除
・米国:社会保障に関する段落を削除。ILOの管轄だという理由。


・EU:UNCLOSの2020年をターゲットとした文書に基づいたテキストを提案。
・各国の管轄海域外の生物多様性について議論。(BBNJ)
・G77:公害による海洋エコシステムへの影響の文書を削除。
・海洋施肥と予防原則のアプローチについて議論。日本が、CBDに加えてLondon Convention and Protocolについても追加。
・G77:海水の酸性化についての国際監視ネットワークを削除
・海洋資源の回復について、アイスランドは‘可能な場合’を追加、ニュージーランドは生態的に適切な最短の時間で、を追加。
・補助金について、G77は過剰な漁業を促進する補助金の削減に賛成。ニュージーランドは2015年までの実現を提案。日本は、過剰な漁業を促進する補助金の追加や拡大をしないという文書の削除を提案。


【WG2(第I、II、III、IV章)】


◆第I章(序文/舞台設定)

G77:貧困削減を強調 各国:重複すると反対
Outstanding issues included “extreme” poverty, inclusion of CBDR, and whether to refer to “changing unsustainable” or “promoting sustainable” production and consumption patterns.
自由、平和、保障、人権宣言、国連憲章に関して、前回の非公式会合で合意の方向に向かっていたが、再度議論するか否かを、議論。
G77:グッドガバナンスと民主化について強調しすぎ、と反対。
オーストラリア:環境保護は持続可能な開発に不可欠と提案。同意される。
G77:実施のギャップ、国際協力を強化することへのコミットメントを提案。反対あり。


◆第II章(政治的コミットメントの更新)

A. リオ原則と過去の行動計画の再確認

G77:リオ原則のうち、CBDRの強調を再度、提案。
議長:妥協、適切なところへの記述にとどめることをすすめる。
米国:Cairo Programme of Action, ICPD+5 and the Beijing Declaration and Platform for Actionの追加を提案。
G77:もし上記が追加される場合、UN Conference on the World Financial and Economic Crisis and its Impact on Developmentも追加されるよう提案。

B. 持続可能な開発に関する主要サミットの成果の実施におけるこれまでの前進及び残されたギャップの評価並びに新たな課題への対応(統合、実施、一貫性)

米国:“各国レベル“を強調。G77が反対。
米国:ボランタリー&相互に同意された上での技術移転。G77が反対。
G77:過去の国際同意の後退を避けるという文書をプッシュ。
米国:人口増加による資源へのプレッシャーの記述。
G77:非持続可能な、先進国の消費とライフスタイルの修正。
G77:気候変動、持続可能な開発を実現する能力の差を強調。
G77:国際的な若者の雇用戦略を提案。米国、日本、カナダ、ニュージーランドは各国・各地域レベルでの戦略にとどめることを提案。

C. 主要グループの関与

EU、G77、スイスによりプライベートセクターの参加、企業の責任についての提案が沢山。米国は、議長案に賛成。
ノルウェー:企業の社会的責任に関するグローバルな透明なシステムづくりを提案
メキシコ:途上国のニーズを考慮
若者、労働者と労働組合の参加の重要性については同意。
国連、IFIについては議論中。


◆第III章(SDおよびPE に関連するグリーンエコノミー)

議長案から大きく編集された。
G77:タイトルを「持続可能な開発のためのグリーンエコノミーやその他ビジョンやモデル、アプローチのチャレンジと可能性の文脈づくり」へ変更することを提案。
G77:CBDR
EUが人権のサブパラグラフを追加、G77が持続可能な消費と生産を追加。
グリーンエコノミーの実施、環境へのインパクトの軽減、社会・環境のコストを判断基準に反映させること、パートナーシップについて合意の方向性。
G77はリオ第2原則、を強調。
G77:グリーンエコノミーにおける企業の役割は国ごとに異なる。
G77:技術移転。日本が反対。
ノルウェー:グリーンエコノミーにおける男女のフル参加についての記述が欠如していると指摘。


◆第IV章(SDのための制度的枠組み)

最初は、合意するかのように進んでいたが、下記について議論が勃発
G77:持続可能な開発の“モニター”を“フォローアップ”に変更
EU:市民参加について、“enhanced consultative status”を提案。米国が反対。
ECOSOCについて議論。メキシコがECOSOCの具体的な機能について話し合うことを提案。
ハイレベル政治フォーラムについて、それがCSDを置き換える可能性についても話し合われた。