【レポート】リオ+20ユース準備会合(UNEP TUNZA世界会議)
リオ+20ユース準備会合 (UNEP TUNZAの世界会議 2011)のレポート
– Reshaping Our future through A Green Economy and Sustainable Lifestyle –
開催地: インドネシア、バンドン
日程: 9月27日-10月1日
会議出席・報告者:佐藤裕基さん
(旭川医科大学/エコリーグ/旭川ウェルビーイング・コンソーシアム 学生自主組織「はしっくす」)
11月20日(日)報告会@旭川市
環境・開発問題の解決に向けてユース・子どもの役割およびエンパワーメントについての議論と成果がレポートされています。
TUNZA International Children and Youth Conference 2011 報告書
会議の成果となった宣言文に反映された、日本からの提案も紹介されています:
・ すべてのレベルにおいて、同じ情報が共有されなければならないこと。
・ 若者たちが、意思決定のプロセスに参加できるようにならなければならないこと。
・ Green Economyは、単に経済的な利益だけではなく、人々のWell-beingが反映され、その結果として人々の生活の質を向上させるものでなければならないこと。
・ 健康は、Green Economyと同様に、人々の生活の基盤として重要であること。
・ (地域の)環境に対する評価、監視に関して、草の根レベルから若者の参加を促すこと。
・ 国際的な合意を、より実践的な若者の活動へ統合できるようにすること。
報告書より、佐藤さんの会議出席の感想を抜粋します:
|最後に
“TUNZA”という会議は、私自身がはじめて参加した国際的な会議-2006年の世界水フォーラム-から、度々話題に登った会議であり、いつかは自分も参加したいと思っていた会議であった。実際に参加してみると、一般的に“国際会議”といわれるものが、宣言文を作ることが目的化したり、あるいはかなり夢見がちな会議になることもある中で、このTUNZAは極めて上質な会議であると感じた。それはおそらく、会議に来る各国の参加者たちが、各々のフィールドや活動範囲を持ち、その中で絶えず自ら考え、そのアイディアを具現化・具体化しているからであると思う。それゆえ、この会議は実践的な(Practical)な部分をもちながら、一方で国際社会に、我々若者の声をどう伝えるかという枠組み的な話し合いも行われ、それらがまるで縦糸と横糸のように織り成すディスカッションによって、我々の考える”sustainable lifestyle”という一枚の布が完成するのである。
私自身は、元々環境分野-特に水環境の分野から、ユースの活動に参加しはじめ、高校から大学の年月をかけて取り組んできた。その期間の中で、環境活動から市民活動へ視線が広がり、地域づくり、さらに環境教育へ取組を広げてきた。しかし、時々、私は正しい方向で活動しているのか、疑問に思うこともあった。今回のTUNZAの会議では、世界の若者たちで、私たちと同じように、悩み、困難にぶつかりながらも活動している若者たちと多く話し合う機会があった。同時に、数年前から継続的に活動している若者たちとも触れ合う機会があり、ユースのエンパワーメントは着実に大きくなりつつあることを実感した。
丁度、2011年は日本にとっても、環境問題、持続可能な開発について色々と考えさせられるタイミングであった。日本は、先進国として捉えられることが多いが、環境の面でも、これまで様々な経験をしてきた。その一方、日本が、国内的に大きな問題だと感じている事柄は、必ずしも世界中で大きな問題として取り上げられているわけではない。しかし、必ず日本から発信できる新しい概念や考え方、そして実践例あると思う。例えば、キャンドルナイトなどは、あまり日本では珍しいものではないが、世界的には非常に注目を浴びやすいし、その効果(象徴的、あるいは教育的意味も含めて)も大きい。今後日本の若者が、世界的なイニシアチブを取っていく上では、より一層の発信力が求められるし、そのためにはもっと多くの若者がアクターとして、この分野の活動に取り組んでもらいたいと考えている。
いくつかの発展途上国は、現在猛烈な勢いでその富を増しているが、その結果が果たして彼らの望んだような未来になるかどうかはわからない。その未来が、現在の社会が想像した形になっているかどうかは、我々若者が成長し、あるいは年老いた頃に明らかになるのかもしれない。我々若者は、「未来を担う」世代である。その未来をどう形作るか、それは我々若者と現代の社会とが一緒になって取り組まねばならない課題である。
– Reshaping Our future through A Green Economy and Sustainable Lifestyle –
開催地: インドネシア、バンドン
日程: 9月27日-10月1日
会議出席・報告者:佐藤裕基さん
(旭川医科大学/エコリーグ/旭川ウェルビーイング・コンソーシアム 学生自主組織「はしっくす」)
11月20日(日)報告会@旭川市
環境・開発問題の解決に向けてユース・子どもの役割およびエンパワーメントについての議論と成果がレポートされています。
TUNZA International Children and Youth Conference 2011 報告書
会議の成果となった宣言文に反映された、日本からの提案も紹介されています:
・ すべてのレベルにおいて、同じ情報が共有されなければならないこと。
・ 若者たちが、意思決定のプロセスに参加できるようにならなければならないこと。
・ Green Economyは、単に経済的な利益だけではなく、人々のWell-beingが反映され、その結果として人々の生活の質を向上させるものでなければならないこと。
・ 健康は、Green Economyと同様に、人々の生活の基盤として重要であること。
・ (地域の)環境に対する評価、監視に関して、草の根レベルから若者の参加を促すこと。
・ 国際的な合意を、より実践的な若者の活動へ統合できるようにすること。
報告書より、佐藤さんの会議出席の感想を抜粋します:
|最後に
“TUNZA”という会議は、私自身がはじめて参加した国際的な会議-2006年の世界水フォーラム-から、度々話題に登った会議であり、いつかは自分も参加したいと思っていた会議であった。実際に参加してみると、一般的に“国際会議”といわれるものが、宣言文を作ることが目的化したり、あるいはかなり夢見がちな会議になることもある中で、このTUNZAは極めて上質な会議であると感じた。それはおそらく、会議に来る各国の参加者たちが、各々のフィールドや活動範囲を持ち、その中で絶えず自ら考え、そのアイディアを具現化・具体化しているからであると思う。それゆえ、この会議は実践的な(Practical)な部分をもちながら、一方で国際社会に、我々若者の声をどう伝えるかという枠組み的な話し合いも行われ、それらがまるで縦糸と横糸のように織り成すディスカッションによって、我々の考える”sustainable lifestyle”という一枚の布が完成するのである。
私自身は、元々環境分野-特に水環境の分野から、ユースの活動に参加しはじめ、高校から大学の年月をかけて取り組んできた。その期間の中で、環境活動から市民活動へ視線が広がり、地域づくり、さらに環境教育へ取組を広げてきた。しかし、時々、私は正しい方向で活動しているのか、疑問に思うこともあった。今回のTUNZAの会議では、世界の若者たちで、私たちと同じように、悩み、困難にぶつかりながらも活動している若者たちと多く話し合う機会があった。同時に、数年前から継続的に活動している若者たちとも触れ合う機会があり、ユースのエンパワーメントは着実に大きくなりつつあることを実感した。
丁度、2011年は日本にとっても、環境問題、持続可能な開発について色々と考えさせられるタイミングであった。日本は、先進国として捉えられることが多いが、環境の面でも、これまで様々な経験をしてきた。その一方、日本が、国内的に大きな問題だと感じている事柄は、必ずしも世界中で大きな問題として取り上げられているわけではない。しかし、必ず日本から発信できる新しい概念や考え方、そして実践例あると思う。例えば、キャンドルナイトなどは、あまり日本では珍しいものではないが、世界的には非常に注目を浴びやすいし、その効果(象徴的、あるいは教育的意味も含めて)も大きい。今後日本の若者が、世界的なイニシアチブを取っていく上では、より一層の発信力が求められるし、そのためにはもっと多くの若者がアクターとして、この分野の活動に取り組んでもらいたいと考えている。
いくつかの発展途上国は、現在猛烈な勢いでその富を増しているが、その結果が果たして彼らの望んだような未来になるかどうかはわからない。その未来が、現在の社会が想像した形になっているかどうかは、我々若者が成長し、あるいは年老いた頃に明らかになるのかもしれない。我々若者は、「未来を担う」世代である。その未来をどう形作るか、それは我々若者と現代の社会とが一緒になって取り組まねばならない課題である。
この記事の添付ファイル | |||
ファイル名 | 掲載日 | ヒット | |
TUNZA2011報告書
TUNZA2011報告書
| 2011-11-17 | 599 | |